有事のスイスフラン買い
有事のスイス買いとは、戦争や紛争などが起こった場合、安全資産という意味合いからスイスフランが買われること。
スイスフランのほか、基軸通貨であるドルは平時ではなくなったとき、上昇する現象がたびたび見られた。
米国債も安全資産の代表格であり、有事の際には米国債も買われる。
有事のドル買いと、有事のスイス買いは同じパターンの経験則である。
ただ、米国がテロの標的になった9・11から、基軸通貨や世界最大の軍事力を有する米国でさえも安全な資金の逃避先であるとはみなされにくくなっている。
また、スイスも富裕顧客の租税回避を巡って米国に追及された経緯があり、スイスの全方位型の逃避先としての意味合いは揺らいでいる。
戦争や武力衝突以外にも有事に経済危機を含めるのならば、2008年の世界的な未曾有の金融収縮も有事のドル買いだったといえる。
当時、ドル安の流れがあった中、金融収縮が極まったことでドルに資金が逆流した。ただ、これはドルがファンディング通貨としての意味合いを強めていたためで、ドルキャリー取引の巻き戻しといえる。
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スイスフランの特徴
スイスは半世紀に渡り『どこの連合にも所属しない中立を宣言』していましたが、2002年に行われた国民投票は満場一致でもって、190番目の国連加盟国として正式に認証されました。
スイスはこのようにして、一貫して揺るぎない「永世中立」を内外に示してきた。
※スイスでは、『議会で認められても憲法改正や安全保障に関する議案は全て国民投票という多数決制(直接民主制)となっている為、国民の過半数が賛成したうえに、26州(カントン)の過半数以上の賛成がなければ成立しないシステムになっている。
世界の避難通貨として買われる『スイスフラン』
スイス政府は緊急非常時における対策として、3年分の食料を備蓄しており、39万人もの兵力(人口756万人)が動員でき、ライフル銃等軍事備品は各自家庭で保管されている為、48時間以内に臨時態勢をとる事ができるシステムが確立されている。
また主要な橋には爆弾が仕掛けられており、敵の侵入を防ぐ事ができ、高速道路は戦闘機の滑走路として活用できるよう設計されているほどの『武装中立国』なのであります。
スイス連邦
面積:約4.129万Ku
人口:756万人(2008)
首都:ベルン(Berne)
主要産業:工業(全般)、農業(小麦、トウモロコシ、大豆、木材など)、金融保険不動産業、サービス業
GDP(国内総生産):4,925億ドル(2008年)
GNI(国民総所得):億ドル(2006年)
通貨単位:スイスフラン、Swiss franc (CHF)永世中立国として有名なスイス!